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2010年9月1日水曜日

介護のポイント

いつ自分の周りの大切な人や家族が認知症を発症するかわかりません。
いざそのときがきたらどのように介護していったらいいのか戸惑う人も多いと思います。
認知症の人を介護する際のポイントを紹介します。

介護の一番のポイントは、一人で抱え込まないことです。
家庭で介護する場合家族の負担は想像を絶するものがあります。
何でも一人でやろうとしないでください。
一人で全て抱え込んで介護する側が体調を崩しては何の意味もありません。
出来る限り楽をして介護することが、介護を永くしていくポイントです。

介護を楽にするためには、利用できるものは利用することが一番です。
家族や親戚、近所の人など周囲の人間に協力を依頼してみましょう。
特に徘徊したり迷子になったりする場合は、近所の人の協力が不可欠です。
見かけたら家まで連れて帰ってきてもらうなど依頼しておくと助かります。

近年介護に関するサービスが増えています。
介護サービスや制度を上手に使ってゆとりをもって介護できるようにしましょう。
とにかく介護者が追い詰められないように自分自身のことや自分の家族のことも世話できる余裕が必要です。

介護していると不安や心配なことがいくつもでてきます。
そんなとき誰か相談できる相手がいると精神的な支えになってもらえます。
認知症の検診をしてもらうかかりつけの医者やホームヘルパー、ケアマネージャー、保健婦など誰か相談できる相手を見つけておきましょう。
出来る限り楽をして介護することが一番のポイントです。


施設

認知症の人の世話を自宅で行うには限界があります。
介護者が疲れきってしまい体調を崩すこともあれば、将来を悲観して認知症患者である家族を殺して自分は自殺するという事件も起きています。
このようにならないためにも、外部の施設をうまく利用するといいと思います。
まかせっきりにするのではなく、介護者の生活も普通に行えるレベルで楽に介護ができる範囲で行うのがベストだと思います。

いろいろな施設がありますから紹介していきます。
「介護老人福祉施設」は特別養護老人ホームとも呼ばれています。
この施設では常時介護が必要な人で自宅での生活を行うのが難しいと思う人が入居します。
「介護老人保健施設」は老人保健施設とも呼ばれています。
「介護療養型医療施設」は寝たきり患者や医学的治療が必要な人、看護が必要な人のための施設です。
「ケアハウス」は介護利用型の老人ホームのことです。
軽費老人ホームの1つ、車椅子の人でも安心して暮らせる造りになっています。
「有料老人ホーム」は10人以上の高齢者を入居させる施設です。
日常生活が不自由なく送れるように食事やその他の便宜を提供している施設です。
所在地にある都道府県知事に届け出が必要です。
構造や設備、運営などに関してすべてガイドラインが設けられています。
このガイドラインをクリアしている施設には低金利融資制度を利用することができます。

それぞれの認知症の症状の度合い、介護者の状態、生活環境などで判断して一番いいと思う施設を選びましょう。


介護サービス

施設に入るだけが介護ではありません。
認知症になったとしても大切な家族と自宅で生活をしたいという人も多いと思います。
そのようなときは自宅で介護をしながら、外部の訪問サービスなどを利用して少しでも介護者が楽になるように工夫することが介護を永く続ける上で大切なことです。

「ホームヘルパーサービス」こと訪問介護は、ホームヘルパーが自宅にきて、食事や排泄、入浴などの介護をしたり、身の回り全般のお世話をしたりします。
「訪問入浴介護」サービスは、寝たきりや手足が不自由で自宅のお風呂では入浴が困難な人に対して、介護用の浴槽を提供して、入浴をさせてくれるものです。
認知症患者を介護者一人でお風呂に入れることは大変な労力が要ります。
このようなサービスを利用すると介護負担をかなり軽減することができます。
「訪問リハビリテーション」サービスもあります。
自宅に理学療法士や作業療法士がきてリハビリを行ってくれます。
最近急激に増えてきた「デイサービス」では、日帰りで介護施設を利用することができます。
自宅まで送迎してくれて、食事や入浴などのサービスを受けます。
「ショートステイ」サービスは、家族や介護者が一時的に都合の悪いときに短期間だけ施設に入居することです。
「認知症高齢者のグループホーム」とは、居宅サービスのひとつで一般的にグループホームと呼ばれています。
比較的元気な認知症高齢者の5人~9人くらいを小さな施設や住宅などに集めて一緒に生活をします。


失禁

介護者の負担になる大きなものとしておもらし「失禁」があります。
認知症の人で失禁する人には、それなりの理由があります。
まずはその原因を探ってそれによって対応方法を考えなければなりません。
してはいけないこと、それは絶対に失禁したことを怒ってはいけません。
認知症の人は知能が低下していても、自尊心は高いので怒ると逆効果です。

介護者が考えなければすることは3つ。
怒らない、原因を探る、失禁しない方法を考えることです。

例えば部屋の隅にいっておもらしする人、お風呂でする人、ゴミ箱にする人などそれぞれあると思います。
この場合認知症の本人はそこをトイレと勘違いしている可能性が高いです。
ですからトイレに「トイレ」とか「便所」などわかりやすく表示しておくといいと思います。
それでもトイレがどこにあるのか認知できない場合は、おもらしする場所にトイレの変わりになるような容器を置いておくしかありません。

何よりもおもらしさせないようにするには、適度なタイミングでトイレに連れて行くことが失敗を未然に防ぐ方法です。
食事の後や飲み物をたくさん飲んだ後、眠る前や外出前など一日のトイレのタイミングは数日見ていればわかると思います。

「ここはトイレではないのよ」「こんなところにしないで」「しっかりして」など決して頭ごなしに怒らないようにしてください。

どうしてもおもらししてしまって介護者が大変な場合は、おむつを使うとかおむつ組み入れパンツなどを使いましょう。
おむつを嫌がる場合は、抵抗無く使えるようにパンツのようなT字帯式などを使ってみてください。


入浴

認知症も進行してくると、石鹸などの異物を食べたり、ちょっとした段差で転倒しやすくなったりします。
そのため認知症の人をひとりで入浴させることは大変危険なため、介護者のお世話が必要になります。
介護者一人で大人一人を入浴させることは大変困難で重労働です。
認知症が進行して体が不自由になり入浴させることがあまりに困難になった場合は、デイサービスなど外部サービスを利用するようにしましょう。

入浴を嫌がるような場合は、お風呂から出たらジュースを飲もうとかビールを飲もう、ご飯を食べようなど何か楽しみを見つけてあげるといいです。
あるいは孫と一緒に入るなど誰かと入るのも楽しみになると思います。

まだ自宅で入浴が可能な段階においてのお世話の仕方を説明します。
まず入浴前には必ずトイレに行かせましょう。
あらかじめお風呂の温度を確認して、浴室内も温めておきます。
浴室内は滑りやすいため転倒防止のためにもゴムマットなどを敷いておくといいです。
でてきてから着る衣類も用意しておきます。
着る順番に衣類を重ねておきます。
脱いだ服は入浴している間に介護者が片付けておきます。
このとき失禁していないか下着のチェックをしておきます。

浴室に一緒に入って、背中など洗いにくい部分の体を洗ってあげましょう。
洗いながら体に異常がないかも見ておきます。
洗髪もひとりでは難しいため、介護者がやってあげましょう。

お風呂に入ってあまりの気持ちよさに出たくないという場合もあります。
この場合もお風呂から出たら何か楽しみがあるように、出たらご飯を食べようとかビールを飲もうなどと誘ってみましょう。

このように日常生活において私達が当たり前に行っている全てのことに対して介助がいるようになります。
介護者の負担は相当なものです。
誰か一人に任せるのではなく、家族全員で一丸となってまた外部サービスもうまく利用しながら上手に介護していくことが大切です。